2006/11/16

すべての女は美しい


アラーキーこと荒木経惟の著書「すべての女は美しい」が文庫本で出ていたので読んでみました。この前ご紹介した(11月9日blog参照)本と同様、荒木節が炸裂です。写真を撮る事を通して、アラーキーの女性論が語られています。彼が女性を撮る時に重要視している“ 下品な気品 ”というものが、読んでいてなるほどと思いました。ファッションモデルや美人タレントの写真はほとんど撮らず、一般の普通の女性達をバンバン撮る理由がよくわかりました。彼は写真を撮る行為を通して、誰もが自分の奥底に持つ真のエロチシズムを引きずり出し、写真に定着させる。そこに思想は存在せず、本能をむき出しにさせる。それでも女性はどこかに品を漂わせる事により、より美しく見えるのだという。自分はその内面にある物を浮き出させているだけだと。この本は、女性が読むべき本だと思います。読んで刺激され、うちに秘める気品を磨けば、女性は本当に美しく見えるのでしょう。だいわ文庫。580円。

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