金沢02 〜川崎和男展へ〜

川崎和男氏は今年デザイン活動をはじめて35年目を迎えているそうで、その節目だからか、かつてデザインを学んだ金沢を個展開催の地に選んだそうです。タイトルの“artificial heart = 人工心臓”は、artとartにはさまれた、究極の人工物デザインとして象徴したもの。このタイトルからも、本気度がビンビン伝わってくる川崎和男展を見てきました。

土曜日という事もあってか、なかなかの盛況振りでした。展示は7フロアで構成され、各々にテーマを設け、彼が手がけてきた作品を自身が自ら挑戦的に展示をしています。館内は撮影禁止だったので、その様子を皆さんに見せられないのが残念ですが、本当に圧巻でした。彼が35年に渡って世の中に投げかけてきたものは、この展示だけではとても収まらないけれど、現在進行形である彼のデザイン物を通して、ビシビシ伝わってきました。とくに人工臓器など、医療分野へのデザイン導入は、いろいろな期待を抱かせます。

川崎和男が再三に渡って言い続けている“デザインが日本を変える、世界を救う”ということを改めて認識させられました。最後のフロアには、12年前に行われた個展“プラトンのオルゴール”が再現されています。12人思想家達をモチーフに、ビートルズの曲を仕組んだオルゴールによるインスタレーションは、とくに凄かった。そして、サブタイトルにある“いのち・きもち・かたち”の意味が見えてくる。“いのち”ある者が、“きもち”を込めてモノを作る事により、はじめて“かたち”となるのだろう...。展示は11月12日まで。行くべし。
(もうちょっとつづく)

ラベル: 旅
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home