2006/10/15

デザインという先手


川崎和男の本「デザインという先手 日常的なデザインガンビット」という本を読みました。これは川崎氏が雑誌MacPowerに連載しているエッセイをまとめたモノで、あしかけ15年もの間連載が続いております。本書はその6冊目にあたります。タイトルにもある“ガンビット”という聞き慣れない言葉がありますが、これは“先手を撃つ”という意味だそうです。つまりまさしくデザインするという行為は、全てにおいてこれにあたります。2004年前後の連載のため、札幌市立大学の初代学長就任要請から、一転して札幌市からの突然の辞任要請への経緯が書かれおります。安易に、川崎和男というネームバリューを冠に、大々的に大学を作ろうという札幌市の思惑と、氏が作ろうとする大学は、既存の範疇でおさまるわけが無いことは予想出来なかったのだろうか...。あの川崎和男が学長になるのですから、お役所感覚でいくはずがない。ただ、川崎氏は(当たり前ですが)本気で、札幌に良い大学をデザインしようとしていただけに残念です。氏のエッセイは、どのエピソードを読んでも、深く考えさせられます。ところで、僕はこの本を2冊買うはめになってしまいました...。僕はいつも2〜3冊同時に本を読んでいるので、読んでいる途中でどこかに置き忘れて、なくしてしまったのです。さんざん思い当たるところを探したのだけど、結局見つからずじまい。うーん、どこにいってしまったのだろうか。しょうがないので、もう一冊買いました。アスキーより出版。2,200円×2也。とほほです。

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