2006/09/30

デザインの現場 10月号


雑誌「デザインの現場」10月号を買いました。以前(05年11月28日blog参照)にも述べましたが、今時の雑誌といえばクライアントに媚びた物がとても多く、部数を売る(読者に読んでもらう)というよりも広告収入で成り立っている気がします。もはや雑誌というよりカタログです。昨今のフリーペーパー創刊ラッシュが、そのような状況を物語っていると思います。そんな中でもこの雑誌は、硬派な部類に入ると思います。グラフィックデザイナー向けな為内容がかなり専門的なモノですが、雑誌として毎号非常に丁寧な作りで、読み応え満天です。エディトリアルデザインを担当している松田行正さんのレイアウトも、毎号見ていて刺激になります。それだけのクオリティを持つ雑誌を出すとなると、やはりこのぐらいの値段になるのでしょう。1,890円。今号は書体の特集です。

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2006/09/28

SoftBank Mobile 秋冬モデル


この10月から、ボーダフォンからSoftBank Mobileに変わる第一弾のニューモデル発表がありました。孫社長の鼻息も荒く、いろいろと新モデルを打ち出してきました。気になるモデルとしては、高速データ通信サービス対応でWindows Mobile搭載のPDA型携帯「X01HT」でしょうか。WILCOMのesが人気が出たからか、似たようなモデルが登場です。うーん、Palm OSだったら即座にSoftBank Mobileに乗り換えて、この携帯にしてしまうんですが...。もうひとつ気になるのがNOKIAの「705NK/N73」です。こちらはカメラ付き携帯に力をいれたモノのようで、カールツァイスレンズを採用した320万画素デジカメ搭載です。そしてBluetoothと赤外線通信に対応しているのです。なかなか魅力的ですね。外観デザインも、ご覧の通りシンプルでカッコいいです。うーん、これならばSoftBank Mobileに乗り換えてもいいなぁ。最近のauは、もうひとつピンとこないし...。ちなみに海外モデルでもNOKIAの新モデルが発表されてまして、こちらはミュージック携帯“Nokia 5300 XpressMusic”です。やはり海外モデルは違うなぁ。丸っこくってファニーだけど、NOKIAらしくシンプルでクールなデザインです。いいなぁ。べつにミュージック携帯が欲しいとは思わない。このようなセンスを持った携帯が欲しいのです。センスにお金を払いたい。余計なコンテンツサービスにはお金を払いたくないです。このようなモデルを国内で出してくれたら、即Soft Bank Mobileに乗り換えるんですけど孫社長。あと噂のiPod携帯......期待してます。

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2006/09/27

Living In The Material World


待ちに待ったGeorge Harrisonのソロアルバム“Living In The Material World”のリマスター盤がついに発売されたので、待ちきれず昨日豪雨の中タワレコへ行って買ってきました。“Living In The Material World”は1973年に発表したジョージ4枚目のソロ・アルバムで、全米No.1、全英No.2という記録を打ち立てております。もっとも、当のジョージはヒットチャート等微塵も気にせずに作ったのでしょうが...。曲全体の印象からか宗教色が強いアルバムだと誤解されているようですが、ジョージ好きにはご存知の通り、一大ブラックジョークアルバムでもあるのです。とくにタイトル曲の皮肉が利いています。てなわけで、昨日から通勤の行き帰り、帰ってからもとずーっと聴いております。まあ、とにかくサウンド全体がクリアになった印象です。とくにギターのサウンドが、聴いていて心地よい。パッケージはBOX仕立てで、どっしり重さもありなかなか良いです。特典のDVDはこれから見ようと思います。91年ジャパンツアーからの“Give Me Love”が入っております。うーん、あれから15年もたつのか...。くしくも来月からはクラプトンが来日しますし。しかし、そろそろ91年ジャパンツアーは蔵出しせずに、DVDにまとめて頂けないでしょうか...。あと息子のダーニのシングルはどうなったのでしょうかね。しかし、こうしてあらためて“Living In The Material World”の曲をじっくり聴いていると、本当にどの曲も名曲に感じます。メロディが本当に美しい。ジョージのメッセージは、自分が大人になってからしみじみと、そしてどっしりと伝わってきました。聴き直してみても、新たなるメッセージも伝わってきます。これは永遠の必聴盤だ。

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SIGMA SD14&DP1


独国にて世界最大の写真ショー“Photokina 2006”がこの26日から始まりまして、各社さらに発表がなされております。レンズメーカーのシグマからは、一眼デジカメ“SD14”を発表です。FOVEON X3ダイレクトイメージセンサー」を搭載しているのが最大の特徴です。1ピクセルでRGBの光の3原色を認識出来る方式らしいのですが、詳しい事はよく知りません。SD9、SD10の後継機となり、有効画素数が1,406万画素にアップしております。ダストプロテクターも、もちろんついております。マウント部分に光学ガラスによるシールド機構を設けたもので、今回は内部可動機構から発生する微量なゴミにも対応とか。外観デザインも武骨でなかなかカッコいいですね。そして、もうひとつ、参考出品ですが気になるモノが発表されています。同じくシグマからレンズ一体型コンパクトデジタルカメラ“DP1”です。このカメラもFOVEON X3センサーを搭載しているのです。レンズは実焦点距離16.6mm、35mm判換算で28mmで、開放F値はF4です。そう聞いて思い浮かべるのが、リコーGR DIGITALです。そういえば、外観も似ていますね...。このクラスで、対抗機が出ると面白い。参考出品なだけに、詳しい事はわかりませんが、ぜひとも発売してほしいです。はい。

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2006/09/25

SENNHEISER CX300



折からのiPodブームにより、連動して売れはじめたのがヘッドホンだとか。Appleストア等のショップに行くと、実に様々なヘッドホンやイヤホンが売っております。なかには、見た目は安っぽいイヤホンにしか見えないのですが、お値段が2万程するものもあります。そういったイヤホンは、音の再現性が全然違うんだとか。...にしても、もう少し手軽で、かっこ良く、音の再現がiPod付属のモノより良いモノはないかと探していて見つけたのがコレです。独国の音響機器メーカー、SENNHEISERの“CX300”。いわゆるカナル型インナーイヤーヘッドフォンでして、早速iPodで音楽を聴いてみました。うむむ...、音の深みが全然違いますね。低音も程よく響いてくれます。聞き慣れた音楽が、新鮮に聴こえます。耳の穴につめこむタイプなため、最初はちょっと抵抗がありました。コードが衣服にかすったりする音も、耳に伝わるので、ちょっとうっとおしく感じました。しかし慣れて来ると、遮音性がとても高いので、ボリュームをそれほど上げなくても音楽が耳に入ってきます。うーん、これはなかなか良いです。色は、シルバーとブラックの2タイプ。僕はもちろんブラックをチョイス。デザインもシンプルでとてもクール。イヤーパッドも3種類の大きさがついているので、自分にあったモノが選べます。5,230円。

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2006/09/24

G型しょうゆさし



“しょうゆ”は我々日本人にとっては、もはやなくてはならない血液のようなモノだと思います。そんな毎日使う“しょうゆ”を入れるスタンダードなしょうゆさしがコレ。白山陶器の“G型しょうゆさし”です。我が家に、しょうゆさしがなかったので買ってきました。液ダレしない注ぎ口の形状に、注ぐ量を微妙に調節するため開けられた蓋の上の穴、持ちやすいようにくびれた、女性のウェストを想わせるボディ。これ以上ないくらい、シンプルで美しいデザインです。



デザインは、陶器デザインの大御所、故・森正洋氏です。森正洋氏は、改良に改良を重ね、このデザイン作っていったそうです。地味にコツコツと、ひたすら使い勝手を考え、デザインしていく。当たり前の事を、厳しい眼を持って作っていく。晩年のインタビューを読むと、そのモノ作りに対する姿勢は、映画の黒澤明と似ているなと思いました。これぞ“スーパーノーマル”ですね。1961年グッドデザイン賞受賞。58年登場以来、半世紀近くも使われている超・定番商品です。凄いなぁ。

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2006/09/23

お彼岸



本日は秋分の日。母親の墓参りに行ってきました。浅草はたくさんの人が来ておりまして、大賑わいでした。久しぶりに甥っ子共にも会いまして、池上の我が家へも遊びにきました。HAL9000も時間がかかりましたが、少し二人になついたようです。せっかくなので、池上本門寺へ二人を連れてお散歩に出かけました。外の空気はすっかり秋モード。気持ちの良い一日でした。また遊びに来なね。


2006/09/22

ペリカン No.1



80年代、怒濤の勢いで日本で紹介されていたプロダクトデザイナー“ルイージ・コラーニ”。流線形を多用したそのデザインは、異端児として扱われていたように感じましたが、とにかくインパクト絶大で格好良かったです。とくにJALの旅客機のコンセプトデザインは凄かった。こんな形で本当に空を飛ぶのか!?って形態なんだけど、ちゃんと飛ぶことを考えてデザインしてあるそうです。チョロQもデザインしてまして、昔1台持っていました。今でもどこかにあるはずなんですが...。そんなフランク・ザッパに似た御年77の現役バリバリデザイナー・ルイージ・コラーニ氏がデザインしたボールペンがこれ。ドイツの万年筆メーカー・ペリカンの製品“ペリカン No.1”です。まずグリップが三角形で非常に持ちやすく、筆圧も少なくスラスラとした書き味。ボールペン独特の、先っちょにたまりやすいインクの玉もほとんど出ないので、書いていて気持ちが良いです。さすがペリカン。


クリップ部が鳥のペリカンをモチーフにデザインしてあり、コラー二氏のユーモアセンスがうかがえます。コラー二氏独特の流線感は低くパッと見は、安いただのプラスチックボールペンという感じですが、このように随所に考え抜かれたデザインが施されております。うーん、しびれます。色はブラックとホワイトがあり、プラスチックボールペンに似つかわしくないケースがこれまた格好いいです。このケースのまま使うのが、良いでしょう。文具にこだわりのある方には、これはお勧め。1,050円。

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2006/09/21

PENTAX 645 Digital



なんだか…だんだんとカメラ新製品情報blogの様相を呈した気がしないでもないですが、何はともあれご紹介します。デジタル中判一眼レフカメラは、やはりプロユーザーが主流だからか、なかなかアマチュアが届くリーズナブルなカメラは出てきませんでした。それを打ち破ったのが、マミヤOPの中判デジタル一眼レフカメラ「Mamiya ZD」でした。しかしマミヤは、カメラ業界から撤退(4/25blog参照)しまして、非常に厳しい状況です。この9月から新生マミヤが、動き出していますが...、中判デジタル一眼レフカメラは、どうなるかと思いきや、PENTAXが3月のPIE2006で展示していた「645 Digital」が、26日から独国で開幕する「Photokina 2006」において、発売を正式発表するようです。あわせて、専用レンズも3本、ドーンと発表するとか。詳細は「Photokina 2006」がはじまらないとわかりませんが、以前発表していた1800万画素から3,000万画素クラスにUPするとの事で、こうなると撮影した写真データを処理するパソコンも相当ハイスペックなモノじゃないとダメでしょうね。やはり中判カメラは、プロの領域でしょうか。なんにしても楽しみです。

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AXIS


雑誌“AXIS”が本屋さんに出ていたので、久しぶりにお金を出して買って読みました。いつもは立ち読みですませてしまうのですが、今号は年に一回の特集、最新プロトタイプデザインを紹介する号だったからです。僕はこの特集の時だけ、AXISを買っております。大量生産・大量消費により生み出されてきたモノの時代から、様々な問題を蓄積させてきた今、人とモノとの関係性を我々消費者も真剣に考えねばならない時だと思います。そんなこれからのモノのあり方や方向性が、この特集号を見ると、希望的状況が垣間見えるような気がします。うーん、モノ作りを取り組んでいる人達は、本当によくいろいろと考えています。あと、久々に登場しましたAppleのデザイナー・ジョナサン・アイヴのインタビューが載っておりました。モノ作りに携わる人は、このインタビューは必読です。前に紹介(6月11日blog参照)した「スーパーノーマル」展 のレポート記事ものっています。ジャスパー・モリソンと深澤直人のお二人は、眼が離せない存在です。“AXIS”は今年創刊25周年だそうで、商品カタログ化し雑誌と呼べるモノが非常に少ないこの現在の雑誌界において、全うな雑誌作りを続けている貴重な雑誌であります。凄い。

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2006/09/19

HAL9000伝 その20


HAL9000は猫であるため、身体が信じられない程やわらかいのは以前書きました。しかし変形までこなすとは思いませんでした。変形と言えば、過去に相当数のロボット等が日本には登場しています。勇者ライディーンはゴッドバードから人型に変形しますし、ザンボット3、コンバトラーV、ボルテスファイブ等は変形ロボットを浸透させた立役者達であります。ゲッターロボは、3機の機体が三様に変形合体しましたね。ゴールドライタンは、ライターがロボットに変形です。戦闘機バルキリーは、かくも見事に人型に変形して、僕達をアッと言わせました。河森正治の傑作デザインでしたね。バイクが装甲服に変形するモスピーダというのもありました。その他、あげだしたらきりがないくらい、日本は変形ロボット大国だったのです。そんな日本に住む猫達も、やはり変形するのでしょう。ご覧のように、HAL9000も変形してみました。題して「ザ・コンビニ袋」。

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2006/09/18

E-400


またまた一眼デジカメで真に恐縮ですが、いきます。今年はフォトキナがある年だからか、各社ここにきて新製品発表が続々出てきますね。オリンパスから一眼デジカメ“E-400”が発表です(ただし現時点で国内発表はまだのようです)。このモデルはなんでも欧州と日本でのみ発売だそうで、北米では出さないんだそうです。何故でしょう? 小型一眼だから、米国人の巨大な手には小さすぎる為...って事は冗談ですが、このクラスのカメラのニーズが低いからでしょうか。なかなかこれも魅力的なモデルに見えます。オリンパスお得意のライブビュー機構は、これにはつかないそうです。画素数は1000万画素で、ダストリダクション機能搭載に2.5型液晶モニタなど、ここ最近各社出しているタイプの対抗機ですね。そして最大の売りはこれでしょうか。世界最小で最軽量、本体の重さが何と375g! 相当コンパクトに仕上がっているようです。ふーむ。11月発売予定。

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2006/09/17

内藤多仲と三塔物語



京橋にありますINAXのギャラリーにて「タワー -内藤多仲と三塔物語- 展」がやっていましたので、見てきました。三塔とは、東京タワー、名古屋テレビ塔、大阪通天閣なのですが、これらは全ては「塔博士」と呼ばれた内藤多仲(たちゅう)さんが設計されたのです。内藤さんは、アメリカ留学していた頃、自分の荷物を運ぶ為の大きなトランクを使っていたのですが、荷物が増えたので、中の間仕切りをとってしまったら、たちまちトランクは壊れてしまった。その時、彼は間仕切りがトランクの強度に大きく貢献していることに気づいたのが、彼の建築設計の原点でした。以来、地震の多い日本の耐震構造理論を躍進させ、建築の中でも構造がとくに主役となる鉄塔を数多く設計したのです。



現代においては、高層ビルが多数林立するなか、デジタル放送の開始もせまり、これらの塔の存在意義が問われてきているようです。ですが、塔はやはりその街のシンボルであり、人々の心の拠り所なのであると思います。何よりもその造形が美しくカッコいいではないですか。耐震構造をふまえて設計されているので、東京タワーなんて関東大震災クラスの2倍の揺れがきても耐えれるそうです。あの通天閣も、阪神大震災に耐えています。凄いなぁ。ひさしぶりに東京タワーに登ろうかな...。そんな内藤多仲さんと彼の代表作である東京タワー、名古屋テレビ塔、通天閣の貴重な資料が展示してありました。タワー好きの方はぜひ、そうでない方もぜひ見に行く事をお奨めします。図録もなかなかよく出来ていますよ。11月18日まで。

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2006/09/16

Leica M8


2回連続でカメラネタで恐縮ですが、ついに出ました。ドイツカメラメーカー“ライカ社”から、レンズ交換式レンジファインダーデジタルカメラ“ M8 ”が発表されました。ついにMシリーズがデジタル化です。ライカMシリーズといえば、35mmフィルムを生み出したいわば原点のカメラ。ライカがなければ、今のカメラ界の状況はなかったと言っても過言ではありません。そのライカは、随分前からデジタル化が囁かれておりましたが、市場がほぼデジタル化になる頃を見計らっていたのでしょうか...。満を持しての登場です。Mシリーズを冠するということは、このシリーズのフィルムカメラは、ついにM7で打ち止めという事でしょうか!? しかし、発表されたモノを見る限り、うむを言わせぬ出来となっているようです。本体はマグネシウム合金製で黒の合成皮革張り。トップカバーと底蓋は削り出しの真鍮製。シャッターは電子制御式の金属縦走りで、最高1/8,000秒。ファインダーは0.68倍で自動パララックス補正付き。ブライトフレームの表示は、24mm+35mm、28mm+90mm、50mm+ 75mmの2フレーム1組で、レンズを装着すると自動的に対応フレームが表示する。エトセトラエトセトラ。ようは、M7がそのままデジタル化したという感じですね。記録メディアはSDメモリーカードを使用。ふーむ。今までのライカデジタルカメラは、実質パナソニックのOEM製品なので、真の意味でのライカデジタルカメラは、この“ M8 ”が初だと思います。Made in Germanyの刻印が、しっかりと刻み込まれています。妥協無し。質実剛健。ゲルマンプロダクト魂がこもっています。うーん、欲しいなぁ。値段も妥協無しの577,500円予定。もちろんボディのみです。11月下旬発売予定。

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2006/09/15

PENTAX K10D




PENTAXがK100D(5月23日blog参照)に続き、その上位モデルとして“K10D”を発表しました。PENTAXの意気込みを感じる入魂の一台でしょうか。1,020万画素、72個所にシーリングを施した防塵・防滴構造、画像処理エンジンには、新開発の「PRIME」を採用、手ブレ補正機構も搭載、ゴミ取り機能「DR」(Dust Removal)も搭載...等々、いたれりつくせりの機能搭載です。ファインダーはガラスペンタプリズムで見やすいとのこと。ここのところ各メーカーから登場しているカメラに横並びですね。こいつもなかなか魅力的なモデルです。Kマウントユーザーは、待望のカメラでしょう。同時にデジタル専用の単焦点レンズ「smc PENTAX-DA 70mm F2.4 Limited」も発売するそうです。開放F2.4の単焦点レンズとは、これまた粋ですねぇ。早くお店で触りたい。10月下旬発売予定。

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2006/09/14

Pet Sounds


ビーチボーイズの「Pet Sounds」が発売されて今年で40周年だそうで、40周年記念盤CDが出たので聴いてみました。ビートルズの「ラバーソウル」に刺激され、天才ブライアン・ウィルソンがスタジオにこもって作り上げたとされる名盤です。ビーチボーイズのウリである華麗なるコーラスワークと、美しいメロディライン。いつ聴いてもこのアルバムは、本当に良いです。ビートルズとは違い、他のメンバーは曲を作らないので、ひとりでヒット曲を生み出さなければならないプレッシャーの中での孤独な制作作業...、この頃ブライアンは狂気の淵にたたされておりました。だからなのか、いや天才故にか、このようなアルバムが生み出されたのでしょう...。片耳が悪いブライアンは、この頃モノラルミックスに狂っていました。レコードは高価なので、人々の耳にはラジオから流れる曲がまず入ってきた事を意識してか、「Pet Sounds」はモノラルミックスでこそ、ブライアンの神髄にふれることが出来るのです。今回の記念盤は、このモノラルミックスと通常盤のステレオミックス両方収められています。また貴重な当時の制作ドキュメンタリーが収録されたDVDが、特別盤にはついています。これはもう一家に一枚ですよ。はい。

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2006/09/13

Apple発表


米国時間12日サンフランシスコにて、Appleの新製品発表がありました。噂サイトで言われていたモノの半分以上は当たっていました。まずはiPod nanoで、アルミボディーの5色展開。2Gから8Gのモデルが揃っております。ブラックがいいですね。かつてのiPod-miniがそのままnanoになったって感じです。早速発売されているようですので、週末にApple Storeで手にとって確認したいと思います。続いてiPod shuffleで、これもアルミボディ化で、1Gモデルのみの展開。それにしても小さいなぁ。iPodのリモコンみたいです。こいつも欲しいなぁ。こちらは10月発売予定。そしてiPodもバージョンアップで、30Gと80Gモデルの展開。80Gは、やはり映像を入れることを考慮してでしょうか。iTunesもバージョン7となり、映画とゲームのコンテンツが追加されています。早速iTunesをアップグレードしてみましたが、かなりいろいろと前バージョンから変化しているみたいです。これは面白そうですね。そして最後はiTVです。噂通り、無線LANで映像をとばす装置を開発中で、実物は年明けに登場とのこと。これは楽しみです。そして、その年明けにワイド画面の新型iPod、iPhoneの登場といったシナリオなのでしょうか...、ねぇジョブズ聖下。

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津軽


太宰治の「津軽」を読みました。この作品は、いわゆる旅行記というものでしょうか。太宰の故郷である津軽を、三週間に渡ってあちこちを訪れ、再検証するというもの。太宰自身が出版社の以来により書いたモノらしいが、これが滅法面白かったです。彼が最も調子が良かった時期に書かれているだけに、文章も、ものすごくのって書いているのがわかります。故郷と旧家出身の自分を嫌い、東京へ出てひどい生活をしていた彼が、なんとか長男である兄と、周りの人の助け舟によりなんとか和解したような(本人は兄に許されたとは思っていないが...)後だけに、家族に対してのぎこちなさは、読んでいて笑ってしまう。それにしても彼の酒量はものすごい。行く先々で、かつて旧家に仕えていた人々を尋ね歩く彼は、それらの人々に歓迎され、津軽流にもてはやされる。そんな彼は、とてもリラックスしているのだ。そして最後に、太宰にとって幼年時代の養母であった“たけ”との三十年振りの再会は、感動的でありました。書かれた時期が戦時中(昭和19年)であるため、ところどころで“国防に差し支えるのでこれ以上は書かないが...”と言っているところに時代を感じるが、それ以外を読む限りは、そんな事に関係なく、太宰はとても幸せそうなのです。その後の彼の生き様を考えると信じられない...。この作品には、太宰のやさしさとユーモアが、いっぱいに溢れていると思います。新潮文庫。400円。

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2006/09/11

皇帝引退


かねてからの憶測通り、このイタリアGP優勝後の会見で、F1ドライバー・ミヒャエル・シューマッハーが引退を表明しましたね。ポールポジション68回、通算90勝、7度のワールドチャンピオン等々...記録を見ていくとあらためて彼の凄さを感じます。モチベーションもまだまだあるし、ドライバーとして今季で引退する理由は何もないのですが、新旧世代交代を意識してか引き際のタイミングをこことみたのでしょう。さすがです。アイルトン・セナ亡き後、彼がF1界を先頭に立って引っぱっていたと言っても過言ではないでしょう。残り3戦、ワールドチャンピオンの座をかけて、どのような走りを見せてくれるか楽しみです。ついでに、僕らのスーパーアグリフォーミューラー1チームも、ぜひともがんばって欲しいです。

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2006/09/10

スペースシャトル


NASAは、米国フロリダ州ケネディ宇宙センターより、米東部夏時間9日午前11時15分(日本時間10日午前零時15分)、スペースシャトル「アトランティス号」の打ち上げに成功しました。シャトルは無事、地球周回軌道に入ったとのことです。延期に延期を重ね、いったい本当に打ち上げるのだろうかと思っておりました。とりあえずは良かったですね。...ところが、やはり断熱材が一部落下したらしく、機体にあたったみたいです。破片は小さかったので、影響はないとNASAは申しておりますが、ちょっと心配です。シャトルの任務は国際宇宙ステーション(ISS)の建設再開で、太陽電池パネルなどを取り付ける予定だ。これでなんとかステーションの建設がすすめば良いのですが...。今回はブレント・ジェット船長をはじめ6人のクルーが飛び立っている。宇宙開発は、将来的に人類が生き残っていけるかの一途の望みだと思いますので、がんばってほしいです。

2006/09/09

ドイツ機関銃チーム装填手


世界のタミヤが、またしても激渋なキットを発表しました。1/16スケール、 WWII ドイツ機関銃チーム装填手(三脚架搬送)です。第2次世界大戦中、ドイツ軍の主力機関銃として1942年から生産されたMG42。三脚を据え付け、光学照準器をセットすれば最大射程3000m以上を誇り、銃身を自動的に俯仰させて広範囲に弾幕を張ることも可能だったとか。その後の重機関銃開発に、大きな影響を与えています。機関銃チームは5名で一組。指揮官を始め機関銃手や装填手、弾薬手など、各々に役割があります。今回は、その中の三脚架を担当する兵士を、モデル化しています。頭部はヘルメット着用と無帽の2種類から選んで組み立てが出来るとか。三脚架の出来も、写真で見る限り素晴らしいです。このような、いわば日陰の存在である者をこうしてキット化するとは...。うーん、さすがタミヤです。1,575円。本日より発売だそうです。

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総員玉砕せよ!


水木しげるの「総員玉砕せよ!」という漫画を読みました。水木しげるの戦争中の体験をもとに、ラバウルでの戦いを描いたモノです。これを読むと、言葉が出ません。戦争という理不尽の塊を、あのとぼけたキャラクターを通して、克明に描かれております。下っ端の兵隊達は、とにかく殴られる。理由もなく、ビビビビビと殴られる。軍の命令により、玉砕令が出る。玉砕=死。このとき、命からがら生き残っても、軍から死を迫られる。隊長は自決をしなければならない。兵士は死ななければならない。死んで、少しでも敵に危害を加える。しかし、当たり前であるが、誰がそう簡単に死ねよう。体験した者しか絶対に描けない世界が、ここにはある。真の地獄。あとがきの水木しげるのこの言葉が深く印象に残った。「ぼくは戦記物をかくとわけのわからない怒りがこみ上げてきて仕方がない。」負のエネルギーたるや何たるか。講談社文庫。667円。

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2006/09/08

HAL9000 in BOX2


HAL9000の最近のお気に入り場所はこちら、ダンボール箱の中です。収まり具合がいいのか、ダンボールの固さが心地よいのか、ご覧の有様です。ふたの部分が、屋根の役割をなしているのが特徴で、この中に入ると、しばらくはいろんな体勢に変化しながら、寝ているようです。こうして見ると、なんだか捨てられた猫みたいですね...。それにしても、もともと捨てようと置いてあったダンボール箱なので、いいかげん捨てたいなぁ。まだ飽きませんかね? もういいかな? うん? ピクピクッとHAL9000の耳が動きました。ふーん、もうちょっと使わせてだそうです。はい。

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2006/09/07

It's Showtime


かねてから噂にのぼっていましたアップルの発表会の日取りが、正式に発表されました。9月12日、サンフランシスコ現地時間午前10時(日本時間同13日午前2時)から始まります。何が発表されるかも、相当数話題が出ておりまして、まずアルミ筐体の新型iPod-nano(8G、10G)モデル。そして、ついにiTunes Movie Storeが始まり(これは日本ではまだまだやれないだろうな...)、同時にワイヤレスで映像が飛ばせる新型Airportが発売されるとか。...と、ここへ本日いきなりiMac24インチが発表されております。映像系の噂は、これでかなり信憑性が高まりました。そして、ぜひとも最大のサプライズ品が最後に発表して頂きたいのですが(新型ipod、iCall、iPhone等)、今回はどうでしょうか...。さてどうなるか、注目です。

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2006/09/05

Nik Bärtsch´s Ronin Stor


マンフレート・アイヒャー率いるドイツのJAZZレーベルであるECMは、一貫して美しい音を追求してアルバムを発売し続けています。その静寂なる響きを表す秀逸なアートワークが、これまた美しい。アートワークを手がけるサーシャ・クライスは、一貫して光と影で作られた像と、緻密に計算された位置に慎重に配置されたタイポグラフィにより、ECMのレーベルイメージとアーティストの音をビジュアルで表現しています。とくに日本では、キース・ジャレットのアルバムジャケットでお馴染みではないでしょうか。そんなECMから初アルバムを出したニック・ベールチズ・ローニンのアルバム「Stor」は、久しぶりにジャケットにビビビときたので聴いてみました。JAZZというか現代音楽と言うべきか...、シンプルだが奥が深くクールな音です。なんでもニック・ベールチさんは、以前日本に半年程滞在していたらしく、かなり日本の影響を受けているみたいですね。Roninというグループ名も、侍の“浪人”からきているようです。そう言われてみると、曲の構成も、わびさびの世界がやどっているような感じがしないでもないです。しかし彼の音楽は、とても新鮮に感じます。お仕事中のBGMにすれば、落ち着いて仕事が出来そうです。はい。

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2006/09/04

Design with Respect



銀座・松屋で行われている「Design with Respect -心から尊敬するデザイン-」を見てきました。日本デザインコミッティーが2年に一度行っている企画展でして、本年度はプロダクトデザイナーの深澤直人をコミッショナーとし、「尊敬してやまないモノ」をテーマに、日本デザインコミッティーメンバー25人が、それぞれの人生、歩みの中で、尊敬してやまないモノを具体的に挙げて、約60点を解説と共に展示しています。各々に書かれてあるコメントを読みながら展示物を見ていくと、それぞれに広がるバックボーンの奥深さが感じられ、そのモノがグッと魅力的に見え、同時にメンバーそれぞれのモノについての考え方が垣間見え、なかなか面白かったです。僕が見て印象的だったのは、永井一正氏が選んだ、亀倉雄策デザインの東京オリンピックポスター3部作。僕自身もこれはリスペクトなので。目についたのはチャールズ&レイ・イームズのイスが2点選ばれていたのと、彼らの映像作品「Powers of 10」も選ばれていました。これは以前DVDで見た事があるので知っていましたが、宇宙から人間の体内、ミクロからマクロまでの世界を実写映像で一気に見せる作品。僕のつたない文章では、ちょっと伝えにくいですね...。見ればインパクト絶大。30年以上前の作品ですが、CGが無く、アナログ手法で、もの凄く緻密で丁寧に作り込んであるのにも驚かされます。イームズ夫妻がイスのデザインだけではなく、こんな映像を作っていたという事にも驚きです。この展示、残念ながら今日(9月4日)までです。お時間のある方は、ぜひどうぞ。

2006/09/03

9月3日


今から106年後の西暦2112年9月3日、量産ネコ型ロボットとしてドラえもんが生まれました。当初は耳があり、ボディの色もイエローであったのですが、のび太くんの孫の孫にあたるセワシくんの家で、ネズミ型ロボットに耳をかじり取られ、その姿を見て青ざめて、今のブルーのボディになったとか...。そんなドラえもんで最も使用された秘密道具が、これタケコプターでした。タケコプターをつけて空を飛びたい。そんな願望を、擬似的にではありますがかなえてくれるTOYがエポック社から出ています。「R/C空飛ぶドラえもん」は、ラジコンでドラえもんをタケコプターで飛ばして遊べるモノです。これを実際に飛ばして遊んでいた大学生らしき人達を、僕は新宿公園で見ました。とても楽しそうでした。いいなぁ。操作は簡単。ボタン2つで上昇・下降、ホバリングも出来るそうです。もうひとつは「ドラえもん体感タケコプター ~空とぶ大冒険~」という体感ゲーム。頭にタケコプター型のコントローラーを装着して、ゲーム内の空間を自由に飛び回ることができるそうで、ワイヤレスで操作できるそうです。実際に頭にタケコプターをつけるというのが良いですね。これは楽しそうだな。こちらは9月下旬発売予定。エポックはドラえもんTOYの企画に随分チカラを入れてますね。ちなみに今日9月3日は、僕の誕生日でもあります。ドラえもんより144才年上です...。おほん。

2006/09/02

HAL9000伝 その19


今日は朝からピーカン照りですが、湿度が低いのか風が涼しく心地いいですね。9月に入り、秋めいてきたのでしょうか。HAL9000も気持ちがいい風が入るので、ベッドの上に鎮座して涼んでおります。このスキに部屋掃除をしました。猫の毛は、やはりマラマラと抜けているし、猫の砂が飛び散るのでガーガーと掃除機をかけました。涼しいとはいえ、やはりまだ汗だくになりますね。ふーっ。やっと掃除が終わったと思ったら、ザッザッと音がする。むむ。その後で、パラパラパラ...と音がする。あっ...! せっかく掃除をしたばかりなのに、HAL9000がおしっこをしたので、早速猫の砂が床にばらまかれました...。ムキー。

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2006/09/01

千利休 無言の前衛


赤瀬川源平の「千利休 無言の前衛」という本を読みました。源平さんは以前、映画『千利休』の脚本を書かれていまして、その後に総括しようと書かれた本のようです。絵を描き、芸術作品を作り、その後前衛芸術に挑み、そして本書で述べているように「もはや何物かを作ることよりも、世の中を見ていた方が遙かに面白い」と至った路上観察学などの活動と、千利休が築いてきた茶道との関わりなどが書かれており、面白かったです。相変わらず、読みやすくわかりやすい文章で、千利休という人物の行いを、客観的に普通とは違った視点で見つめることにより、いろいろと見えてくるモノがあるのです。茶道そのものについては、とくだん詳しく書いてあるわけではないのですが、おのずと興味がわきます。モノ(人)を見る(観察する)こと、そこから何かを読み取る事、それが偶発的に何かを生み出す行為につながる。しかしそれは結局、モノ(人)を見極める力(観察力)が優れていないと出来ない事だと思います。著者は、その力をものすごく持っている方だと思います。うーん、凄いです。岩波新書。780円。

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